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荷捌き場とは?メリット・デメリットや安く抑える方法も紹介

近年では、インターネットの普及や新型コロナウイルス感染拡大防止などの影響により、物販系分野のEC市場規模が大幅に拡大しています。
それにともない、荷捌き場やトラックターミナルの需要も急増していますが、その運用には複数の課題があるでしょう。
本記事では、荷捌き場やトラックターミナルの主な役割と課題に加え、テント倉庫で荷捌場を立てるメリットとその事例をご紹介します。

荷捌き場・トラックターミナルとは?


荷捌き場とは、集荷された貨物を輸送先別に分類し、一時的に保管する場所のことです。

一方のトラックターミナルは、荷主や生産拠点から集荷した貨物を積んだ大型トラックと、配達を行う小・中型トラック間で貨物の積み替えを行う場所のことです。トラックターミナルには、集荷や仕分けだけでなく、加工や梱包などの機能もあります。荷捌き場に比べて敷地面積・建物ともに大きいのが特徴です。

トラックターミナルについては一般と専用の2種類があります。前者は不特定多数の事業者が利用できますが、後者は自社で利用するために設置したもので、その事業者のみ利用できます。

主な役割は3つ

荷捌き場やトラックターミナルの役割は大きく分けて3つあります。

  1. 荷捌きをする場所としての役割
  2. ターミナル間の中継地点や集配の拠点としての役割
  3. 配送に関する作業を行う場所としての役割

以下ではそれぞれの役割について詳しく解説します。

1.荷捌きをする場所としての役割

荷捌きとは、集荷された貨物を輸送先・輸送方面別に仕分けし、保管あるいはほかのトラックに積み替える作業のことです。荷捌き場では保管、トラックターミナルではほかのトラックに積み替える作業が行われます。

貨物の仕分けと保管のみを行う荷捌き場はさほど大きなスペースを必要としませんが、貨物の積み替えを行うトラックターミナルは、大型トラックと小・中型トラックが集まるため広い敷地が必要です。

また積み替えの際に貨物が濡れないよう、雨を遮る屋根の設備も必須です。

2.ターミナル間の中継地点や集配の拠点としての役割

大型トラックが集荷から集配まで一貫して担当すると、ドライバーに大きな負担がかかるうえ、個々の配送元へのルートが限られてしまうために、業務効率が低下します。

トラックターミナルを中継地点とし、小回りの利く小・中型トラックで配送すれば、集配効率を大幅にアップできるでしょう。

3.配送に関する作業を行う場所としての役割

トラックターミナルには、貨物を保管する機能だけでなく加工や梱包、品揃えといった機能が備わっています。

個々への配送は小・中型トラックの担当なので、大型トラックは加工や梱包が行われる前の貨物のみをトラックターミナルに配送します。そこで必要な保管・加工を行った後、各方面や各場所に届けられる仕組みです。

荷捌き場・トラックターミナルの課題5つ

荷捌き場やトラックターミナルには、解決すべき課題が5つあるといわれています。

  1. 建設コストが高く、工期が長い
  2. EC市場の拡大にともなう需要増加
  3. メンテナンスに時間や費用がかかる
  4. 熱がこもってしまう
  5. 作業場が暗い

以上5つの課題について、詳しく解説します。

1.建設コストが高く、工期が長い

荷捌き場やトラックターミナルは、どこにでも建設できるというわけではなく、一定の広さや、アクセスのよさが求められるでしょう。

とくにトラックターミナルは大型トラックが頻繁に往来するため、広い敷地が必要不可欠です。さらに荷捌きだけでなく加工や梱包、品揃えなどの機能を持たせるとなると、必要な設備やスペースが増え、建設に莫大なコストがかかります。

施設が大がかりになれば、当然工期も長くなるため、そう簡単に新設できないところが大きな課題です。

2.EC市場の拡大にともなう需要増加

経済産業省の調べによると、物販系分野のBtoC-EC市場規模は2013年以降、右肩上がりに増加しており、2021年度における前年度からの伸長率は8.61%に上っています。(※)

インターネットの普及に加え、新型コロナウイルスの影響によって外出を自粛する人が増えている今、EC市場は今後も拡大すると予想されています。

物販系EC市場が拡大すれば、当然荷捌き場やトラックターミナルの需要も増えますが、前述のとおりこれらの施設は容易に建設できるものではなく、需要に対する供給が追いついていないのが目下の課題です。

出典:経済産業省「電子商取引に関する市場調査の結果を取りまとめました」(入手日付2023.1.6

3.メンテナンスに時間や費用がかかる

国内にはすでに多数の荷捌き場やトラックターミナルが存在していますが、その多くが老朽化の問題を抱えています。

安全性の問題に加え、需要増加への対策として業務効率を向上させる新しい設備の導入が求められていますが、設備を一新するとなると莫大な費用が発生するでしょう。

また大がかりな設備の場合、入れ替え作業にも時間がかかりますが、その間に荷捌き場やトラックターミナルとしての機能が停止すると、物流が滞るという問題にも直面します。

4.熱がこもってしまう

先述のとおり荷捌き場やトラックターミナルは、その性質上、屋内の面積も広大です。そのぶん空調効率が悪く、とくに夏場は熱がこもりやすい傾向があります。

荷捌き場やトラックターミナルでの作業は、機械によって自動化されている部分もありますが、その大半は人の手によるものです。

作業が長時間におよぶと、体力が消耗して業務効率の低下につながるほか、熱中症になるリスクも高くなることが懸念されています。

5.作業場が暗い

荷捌き場やトラックターミナルには照明が設置されていますが、敷地面積が広いため、十分な光量を確保できないケースが多いようです。

作業場が暗いと手元が見えにくくなり、荷捌きや梱包、加工のミスにつながる可能性があります。照明の数を増やせば対応可能ですが、かなりのコストがかかるのがネックです。

テント倉庫で荷捌き場を立てるメリット5つ 

荷捌き場やトラックターミナルが抱える課題を解決する手段として、テント倉庫で荷捌き場を立てる方法があります。

テント倉庫に荷捌き場を設置すると、主に5つのメリットがあります。

  1. 費用を抑えられる
  2. 工期が短い
  3. 採光性が高いため明るい
  4. 夏でも涼しく保管環境に優れている
  5. メンテナンス費用を抑えることができる

それぞれのメリットについて詳しく見ていきましょう。

1.費用を抑えられる

テントの建設にかかる費用は、従来の工法で荷捌き場を建設するよりもローコストです。使用する資材も軽量なので地盤改良が必要ないケースが多く、トータルの建設費を大幅に節約できます。

2.工期が短い

テントは軽量鉄骨で作られた骨組みにテントシートを張って建てられます。工法そのものがシンプルなぶん、従来の工法の荷捌き場に比べると短い工期で建てることが可能です。

需要の増加にともなって荷捌き場の新設が急務になった場合でも、テントなら短期間で対応できるところが利点です。

3.採光性が高いため明るい

テントシートは太陽光を透過させる造りになっています。屋内の採光性が高いところが特徴です。日中であれば、照明が少なくても手元を明るく照らしてくれるため、作業がしやすくなります。

一方で、シートにはUV加工が施されているため、人体や貨物に有害な紫外線は届きにくく、健康や劣化を防止できるでしょう。

4.夏でも涼しく保管環境に優れている

テントは一般的な建物に比べると通気性に優れており、夏でも熱がこもりにくい仕様になっています。高温多湿になりにくく貨物が湿気で傷んでしまうリスクも少ないため、保管環境にも適しているでしょう。雨はテントシートが防いでくれるので、貨物を濡らす心配もありません。

5.メンテナンス費用を抑えることができる

国税庁が公表している資料によると、金属製かつ、骨格材の肉厚が4mmを超える工場用・倉庫用の建物の耐用年数は31年と長く、耐久性も十分です。(※)

シート地は建物の骨格に比べると劣化が早いため、定期的にメンテナンスする必要がありますが、シートのみの張替えなら従来工法の建物の修繕よりもコストを安く抑えられます。

出典:国税庁「耐用年数(建物/建物附属設備)」(入手日付2023.1.6

事例紹介

テントで荷捌き場を建てた事例は複数あります。

例えばある運送会社では、荷捌き場として、切妻型かつ可燃物仕様の連結型テント倉庫を建設しました。施工期間はわずか1.5カ月で、可燃物を取り扱う仕様上、不燃機能が備わった資材を使用しています。天井、壁面ともにシート地が張られていますが、太陽光を通す仕様になっているので内部は明るく、最低限の照明で作業を行うことが可能です。

また別の事例では、製造会社が同じく荷捌き場として、遮熱シートタイプの片流れテントを建設しました。施工期間は1カ月で、遮熱シートのおかげで内部に熱がこもりにくく、長時間作業していても中にいる人に負担がかからない仕組みになっています。

このように、荷捌き場で行う作業や取り扱う貨物の種類などに応じて、テントシートの素材を変えれば、ニーズに合った荷捌き場が建てられるでしょう。

まとめ

EC市場の拡大が顕著な今、荷捌き場やトラックターミナルの需要が年々増加しています。

しかし、荷捌き場やトラックターミナルには、「建設コストが高い」「工期が長い」「メンテナンスに手間ひまがかかる」といった課題があり、需要に見合う供給を叶えるのは難しいとされています。

そんな荷捌き場の問題を解決する手段として注目されているのが、テントで荷捌き場を建てる方法です。テントなら、従来工法の建物よりも費用・工期ともに少なくて済むうえ、採光やメンテナンスといった課題も解決しやすい仕様になっています。

今後、荷捌き場やトラックターミナルの需要はますます増えると予想されていますので、テントで荷捌き場を建てることも検討してみましょう。

総合テント倉庫メーカーの株式会社OSテックでは、お客様のニーズに合わせて、テント倉庫、上屋テント、膜天井、ビニールカーテンなど幅広い製品を取り扱っています。ご要望に応じたカスタマイズにも対応しております。荷捌き場としてテントをお考えの方は、ぜひOSテックにご相談ください。

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