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可動式テントのメリット・デメリットを紹介

可動式テントとは、文字通り本体を動かせるテントのことです。基本的に枠組みとシートからなる膜構造物のため、軽量で、必要な時だけ展開して使用し、使わない場合は畳んでしまっておけます。

以上の特徴から、一般的な倉庫に比べて低コストで建築可能な上に、限られたスペースを有効活用できるなど、多くのメリットがあります。

本記事では、可動式テントの詳しい特徴やメリット、選ぶ際の注意点などを詳しく解説します。ぜひご一読ください。

テント倉庫とは?

通常の倉庫は長期にわたり物を保管するために、鉄骨や鉄筋コンクリート、木材、レンガなどで造られています。建築には相当の費用と工期を要し、いったん建てたら老朽化するまで使い続けるのが前提です。不要になった場合、撤去には莫大なコストがかかります。

テント倉庫

一方テント倉庫は基本的に軽量鉄骨の骨組みにシート膜を張った膜構造物です。短期間で簡単に設営できる上に、必要がなくなったら簡単に撤去できるため、スペースを有効活用する上で便利です。

可動式テントとは?どんなタイプがある?

可動式テントは本体のすべて、あるいは一部を動かしたり畳んだりできる膜構造物で、スライド式、移動式、開閉式の3タイプに大別されます。各タイプの特徴を解説します。

伸縮可能なスライド式

スライドタイプは、文字どおりスライドして折り畳めるタイプのテント倉庫です。テントの下にレールが敷かれており、レールに沿ってテント本体をスライドさせることで、本体がジャバラのように伸び縮みします。

使いたい時は本体を引き伸ばして使用し、必要ない場合は畳んでコンパクトに置いておきます。そのため、限られた敷地を有効に活用できる上に、大型車両を使った搬出入もスムーズに行えます。

テントごと動かせる移動式

移動式タイプは、本体をそのまま動かせるテントです。テント本体を支える脚部の接地部分にキャスターが付いているため、自由自在に設置場所を変更できます。不要な場合は簡単に解体して保管できます。

例えば工事現場など屋外の作業で倉庫が離れている場合は、いちいち資材を取りに行くのが面倒ですが、移動式テントなら作業現場に移設して倉庫として使えるので、作業者の負担軽減につながります。天候が悪い場合は、休憩所や作業場所などとしても活用できます。

屋根部分がひらく開閉式

開閉式タイプのテントは、屋根部分のシートを必要に応じて開閉できる膜構造物を指します。シートの開閉にはレール式やワイヤー式、電動式などの調節方法が用いられます。

天候や気候の変化に合わせてシートを開閉することで、空気を入れ替えたり、太陽の光を取り込んだり、雪や雨を遮断したりと、空間を快適に保てるのがメリットです。テラス席があるレストランやカフェテリアのほか、スポーツ施設、一時的な資材保管庫などの用途によく使用されます。

可動式テントを選ぶメリット

可動式テントを選ぶメリットは、次の6つです。

  • 低コストで建設可能
  • 使わない時に畳める
  • 倉庫自体を移動できる
  • 重量物の搬出入が簡単
  • 狭い敷地でも建てられる:設計自由度が高く、狭い敷地を有効活用できます。

それぞれのポイントをより詳しく解説します。

低コストで建設可能

可動式テントの場合、骨組みとシートのシンプルな構造のため、通常の建造物よりも安い材料費で済みます。

また使用する素材も軽量で、建設プロセスもシステム化されており、基礎工事のボリュームも減らせるため、短い工期で完成でき人件費なども安く抑えられるのがメリットです。

例えば、鉄骨で倉庫を建設するケースなどと比較しても、全体の建設コストは大幅に抑えられます。

使わない時に畳める

可動式テントの大きなメリットは、必要な時期だけ設置して使用し、用事が済めば畳んでコンパクトに収納できる点です。そのため、短・中・長期と使用期間が異なるさまざまな用途に対応しています。

倉庫自体を移動できる

可動式テントの大きな特徴は、倉庫本体を移動できる点です。脚部にキャスターが付いているので、設置したい場所にテントごと動かせます。保管物がある場所に倉庫本体を移動できるため、大きさや重さの点で搬入が困難な保管物にも簡単に対応可能です。

重量物の搬出入が簡単

可動式テントなら重量物の搬出入も簡単に行えます。重量物を運ぶにはフォークリフトやクレーンなどを用いますが、通常の倉庫の場合、間口に通すだけでもかなりの手間と時間がかかります。

一方、例えばスライドタイプのテントなら事前にテントを縮めておけば、オープンな状態にして機材を入れ作業を行えます。移動式タイプの場合は、重量物がある場所にテント本体を持ち込こめば済む話なので、重量物を移動させる手間が発生しません。

またテント倉庫は設計次第では、間口を1箇所だけでなく複数設けることも可能なので、さらに搬出入が容易です。

狭い敷地でも建てられる

可動式テントは設計自由度が高く、狭い敷地にも設置できます。そのため、通常の倉庫ではスペースが狭い関係で建築が困難な場合にもスムーズに設置できます。

また、通常の倉庫と比べて出っ張りの少ないシンプルな構造なので、無駄なスペースが生まれません。変形地にも設置可能で、空いているスペースの有効活用にもなります。

不要の場合は、簡単にほかの場所へ移動したり畳んだりして撤去できるので、限られたスペースの有効活用にもつながります。

可動式テントを選ぶ際の注意点

可動式テントの設置を検討する場合は、いくつかの点に注意する必要があります。

  • 悪天候時の個別対策が必須
  • 悪天候の場合は破損や倒壊などの恐れがあるため、定期的なメンテナンスも含め、個別の対策が必要
  • 大規模テントに適さないタイプがある
  • 大規模な敷地をカバーしたい場合、用途に適さないタイプがある
  • 建築確認申請が必要
  • テント倉庫でも建築基準法上は建造物扱いになるため、10m2を超えるものは基本的に、建設前に建築確認申請の手続きを行う必要がある

それぞれのポイントを詳しく解説します。

悪天候時の個別対策が必須

テント倉庫は膜構造のシンプルな構造のため、台風や大雨、大雪などの悪天候時に破断したり、倒壊したりする危険性があります。

強風などで建物の一部が吹き飛ぶと、周辺地域に被害をもたらす恐れがあります。中の保管物にもダメージが生じて使用できなくなった場合、ビジネスにも影響が出る可能性があります。

可動式テントも経年劣化は免れないため、少しの劣化を放置しておくだけでも大きな破損につながる恐れがあります。定期的なメンテナンスとともに、台風・大雨・地震など、気候風土や年々の気候の変化に合わせて個別の予防策を取るのが肝心です。

大規模テントに適さないタイプがある

テントが大規模化すると重量が増します。キャスターで動かす移動式タイプの場合、重量が重いとそれだけの負荷がかかるため、大規模を要する用途には耐えられない場合があります。

伸縮式タイプの場合、延面積が1,000㎡以下に収めることが法律で定められているため、規模には限界があります。

大規模テントが必要な場合は、対応可能なタイプや規模などの使用を、各メーカーや取扱店に問い合わせるのがおすすめです。

建築確認申請が必要

可動テントの規模によっては、建築確認申請が必要な場合があります。

建築確認申請とは、新築・増築を問わずこれから建てようとしている建造物が建築基準法などの法律を遵守しているか、確認するための手続きです。申請の際は、設計図や仕様書など各種書類を、所定の行政機関や検査機関に提出して手続きを行います。

テント倉庫も建築基準法では一般的な建造物と同じ扱いのため、「固定されていないテントであっても、一般的なテント倉庫と同様に建築確認申請が必要」と法的に定められています。

可動式テントの場合、10㎡を超えるサイズのものは建築確認申請が必要です。ただし、10㎡を超えるタイプでも申請をしない場合もあります。手続き関係の詳細はメーカーや販売店などに確認してください。

【まとめ】

可動式テントはシートと枠組みのシンプルな構造で、本体ごと動かせるのが特徴です。全体を伸び縮みできる伸縮式タイプ、キャスター付きで本体ごとあちこち動かせる移動式タイプ、屋根部分を開けたり閉めたりできる開閉式タイプの3つがあります。

建築の際は建築コストを安く抑えられるほか、使わない場合は畳んで保管できる、狭い敷地でも設置できる、などのメリットがあります。一方で、悪天候時の対策が必要なことや、建築確認申請が必要といったデメリットもあります。また、耐久面では固定式のテント倉庫のほうが圧倒的に丈夫かつ長く利用できるでしょう。そのため、一般的な建築物の代用としてテント倉庫の導入を検討しているようであれば、可動式ではなく固定式のしっかりとしたテント倉庫を建てるほうがよいでしょう。

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