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暑さ対策

テント倉庫の暑さ対策!内部の環境を良くするためには?

テント倉庫は密閉空間になりやすく、屋根裏や断熱性のある厚い壁を備えていないことから、夏場の室温が40℃を超えることもめずらしくありません。その中で仕事をする従業員は、熱中症の危険と隣り合わせです。未然に労働災害を防ぐためには、テント倉庫内の環境改善が急務です。

建物全体を冷やしにくいテント倉庫では、どのような暑さ対策があるのでしょうか。この記事ではテント倉庫の暑さ対策に有効なベンチレーターや断熱素材、スポットクーラーなどの設備や機器を解説します。また個人でできる熱中症対策も紹介するため、ぜひ参考にしてください。

夏場のテント倉庫内は40℃以上に

空調設備のない夏場のテント倉庫内の温度は40℃以上になります。この環境では業務効率を下げるだけではなく、作業員の健康を脅かす危険があるため、早急に解決すべき問題です。

総務省の資料によると、2020年6~9月の全国の熱中症によって救急搬送された人数の累計は6万4,869人でした。天候によって増減しているものの、例年多くの人が救急搬送されています。

発生場所でみてみると、仕事場が8,664人で全体の13.4%、住居内が2万8,121人で43.4%を占めています。炎天下の屋外でなくても、熱がこもる屋内で熱中症が起こる可能性は十分にあります。身近に起こり得る労働災害を防ぐためにも、何らかの対策を講じておくことが必要です。

 

WBGT(暑さ指数)を適正に保って熱中症予防

WBGT(暑さ指数)

厚生労働省ではWBGT(暑さ基準値)という指標によって暑熱環境であるかどうかを評価し、熱中症予防対策を行うことを推奨しています。WBGTは1954年にアメリカで考案された指標で、「気温」「湿度」「日射・輻射(ふくしゃ)など周辺の熱環境」の3要素で計算されます。WBGTで評価する理由は、気温だけでは熱中症リスクを正しく判定できないからです。

倉庫内で「熱中症リスクが低い」とされるWBGT値の上限目安は26~30℃です。単位は温度ですが、WBGT値は気温や相対湿度、全天日射量、平均風速などから計算されるため、通常の気温と違うことに注意しましょう。たとえば気温が21℃であっても、湿度が95%ならば、WBGT値では暑熱環境です。

テント倉庫内での作業の負荷や作業員の体力、着用している衣服などによっても熱中症リスクは変わります。作業環境の現状を総合的にチェックするには、以下のリンクで厚生労働省が示している予防対策のリストやフローチャートが活用できます。

資料5-3 (厚生労働省労働基準局安全衛生部労働衛生課提出資料)

 

テント倉庫の暑さ対策

テント倉庫の暑さ対策は、ベンチレーターやアルミサッシ窓による換気が効果的です。断熱生地や内幕、スプリンクラーなどによって外からの熱を防ぐことも有効です。また局所的な対策としてスポットクーラーと空調服もあります。それぞれについて詳しく解説します。

 

ベンチレーターを設置する

ベンチレーター(換気装置)を倉庫に取り付けると、こもった熱気を外に逃がす効果があります。また、密閉空間における感染症の予防対策としても効果的です。

ベンチレーターは主に3つのタイプに分類できます。強制換気のベンチレーターは内部にモーターとファンがついており、強制的に換気するタイプです。屋根または屋上に設置できる筒状のタイプが一般的で、天井上部から換気できます。

自然換気タイプは呼気部分または排気部分に機械設備がなく、自然通風や温度差によって換気を行うタイプです。その他、倉庫の妻面に付けるベンチレーターもあり、これは換気扇と呼ばれます。

 

断熱生地を採用する

テント倉庫を建てる際に断熱生地・遮熱シートを採用することで、外からの熱の侵入を防ぎ、倉庫内の温度上昇を抑えられます。

断熱生地としてはグラスウールの断熱生地が一般的です。現在は遮熱・断熱効果のある特殊な遮熱シートも開発されており、これらを活用するとさらに温度上昇を防げます。

倉庫内に冷却装置を設ける場合は、保冷・保温機能を持った材質・構造を用いたテント倉庫にすることも選択肢のひとつです。夏場は外気温より10℃ほど低く保てることから、スポーツの室内練習場や生鮮食品の保管所などに用いられています。

テント倉庫生地の耐用年数は10~15年程度です。紫外線や風雨の状況によって劣化の進み具体は異なりますが、タイミングをみて張り替える必要があります。コストの見積もりも事前に行っておきましょう。

 

生地を二重に張る

テント倉庫の内側に生地を二重に張ることで、外気温の影響を受けにくくすることもできます。内幕は結露対策として用いられることもありますが、熱伝導を減らす対策としても効果的です。ベンチレーターを併用することで、さらに倉庫内を快適な温度に保てます。

 

窓を設置する

側面にアルミサッシ窓を追加すると換気ができます。特に風上と風下に配置するように工夫して複数個取り付けると、空気がよく通ります。暑さ対策としては日射角度に注意する必要がありますが、窓からの採光も可能です。照明の数や時間帯を減らすことで省エネにもつなげられるでしょう。

窓と同様に出入り口を追加することでも、換気性能を高められます。たとえば妻面の両方に大きな開口部を設けることで十分な自然換気が可能です。

 

スプリンクラーを設置する

屋根にスプリンクラーを設置して、気化熱によって屋根の温度を下げることで、室内に伝わる熱を抑える方法もあります。屋根裏スペースがないテント倉庫では、スプリンクラーは暑さ対策として効果的です。

デメリットとしては水道代がかかることと、屋根の劣化を速めてしまうことが挙げられます。また大規模な工事になり、費用が高額になることもあります。

 

スポットクーラー

キャスターが付いており人のいる場所に移動できるスポットクーラーは、エアコン設置が難しいテント倉庫で有効な暑さ対策です。

倉庫全体を冷やせない反面、人に向けて冷気を当てられるため、少人数なら高い効果が見込めます。倉庫内で移動することが多い場合は要所に複数台設置すると、ある程度冷気にあたりながら作業できるでしょう。また排気ダクトを設置できる位置に設置すれば、換気も兼ねられます。

 

空調服

電動小型ファンを内蔵した空調服は、衣服内の温度を下げることに効果があります。ファンによって外気を取り込み、首元や袖口から放出される仕組みです。密閉構造によって稼働中は膨れた状態になり、空気が循環すると汗の気化熱で涼しく感じられます。

半袖やベストタイプもあるので、作業を妨げない空調服を選べます。またバッテリーを使うものの消費エネルギーが低いため、エアコンに比べて電気代の削減も可能です。

 

個人でも熱中症予防と対処法を徹底しておく

熱中症予防と対処法

テント倉庫の暑さ対策も重要ですが、従業員の基本的な熱中症対策を徹底しておくことが大前提です。また体調が悪くなった人の対処法も周知しておく必要があります。ここでは水分補給と体調管理、応急措置について解説します。

 

水分補給と体調管理

高温多湿な環境での業務では、こまめな水分補給が重要です。業務を続けていると水分補給を忘れることもあるため、「1時間に1回」など時間を決めておきましょう。厚生労働省「職場における熱中症の予防について」では、作業場所のWBGT値が基準を超える場合、20~30分ごとにコップ1杯のスポーツドリンク飲料や経口補水液など塩分を含む飲み物を補給することと書かれています。

睡眠不足や二日酔いは熱中症になりやすくなるため、夏場は特に体調管理を意識する必要があります。汗を蒸発しやすいアンダーウェアや冷却グッズの活用も体調管理に有効です。

出典:職場における熱中症の予防について(厚生労働省)

 

応急処置

熱中症の応急処置は、呼びかけに反応しない場合はすぐに救急車を呼ぶのが基本です。反応が悪い場合は無理に水を飲ませるのは危険なのでやめましょう。

呼びかけに応じられる場合は、涼しい場所に移動して水分・塩分を補給させます。同時に服をゆるめ体を冷やすことも重要です。氷のうがある場合は、首やわきの下、大腿の付け根を冷やすと効果的です。

自分で水分を取れない場合や水分を摂っても回復しない場合は、医療機関に連れていきましょう。状況や経緯を知っている人が付き添って医療従事者に伝えます。十分に休んで回復したら、無理をせず帰宅して安静にさせます。

 

まとめ

夏場のテント倉庫内は40℃以上になることもあります。WBGT(暑さ指数)値が26~30℃になるように暑さ対策を行っていきましょう。ベンチレーターやアルミサッシ窓による換気対策、断熱生地や内幕、スプリンクラーなどによる断熱・遮熱対策が有効です。必要に応じてスポットクーラーと空調服も活用しましょう。

同時に、個人で行う暑さ対策も重要です。こまめな水分補給と体調管理に十分注意しましょう。万一熱中症になったときの対策のため、応急処置の方法を従業員全員が知っておくことも大切です。

テント倉庫の環境整備と従業員の熱中症対策を徹底し、安全に快適に業務を行えるように努めましょう。

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